(17) 2024年2月/セルフビルドを終えて

自分たちの予算とマッチングする、最安値の施工会社さんを探して、この家と同じくらいの大きさの家を注文住宅で建ててもらうこと。私たちにもまったくの不可能ではなかったと思います。風の森の仕様でのセルフビルドは、低価格、低コストとは言い切れないからです。合板や集成材を使用せず、壁の中まで国産無垢材を使用、寒冷地仕様の基礎をしっかり作るこだわりが、風の森でつくる家の特徴だからです。

コストを抑えたい気持ちがあれほど強かったのに、なぜ風の森でのセルフビルドを選んだのか、自分自身理由がよく分からないような気持ちがしていました。私たちは人生の選択をする際に理屈ではなく、直感的に選んでしまうところがあるためです。だからずっと、セルフビルドのことを伝えたいけれどそれなりにコストもかかる、道具も必要だし、道具を置く場所も必要。こんなこと他の人は選ぶだろうか?という思いも生まれ、うまく言葉が見つからない。そんな気持ちを抱えていました。

そんな私も、今だからわかることが一つあります。それは、セルフビルドの1番の良さは、「建てた後にある」ということ。

「お金がないから、できない。」という感覚は、建ててすぐにではなく、時間をかけ、体験を経ていつのまにか無くなりました。必要なものは、必要になった時にコツコツでもつくれば良い。

お金はとても大切です。私たちがやりたいと思っているウッドデッキの屋根かけも、玄関ポーチの屋根かけも、予算が捻出できずストップしています。


でも、「ない」時があるから「ある」ことの有り難みがわかる。


そもそも玄関ポーチさえ、ないまま住み始めた私たち。
泥や石のスロープを上がって、そのまま直で家の玄関扉でした。
そうすると、ここに台があったほうがいいな、ということを身をもって知ります。

ドアの前には一時的に置いておきたい荷物や、泥だらけの靴の自分が、子供たちがいます。
マンションやアパート住まいでは分からなかった戸建ての家づくり。
「いるよねえ。」という実感や体験を重ねていくことを、私は楽しんでいます。

古椅子などが置いてあるウッドデッキのような部分がポーチで、竣工後に作りました。
竣工時が完成ではないわが家は、「足りない」を体験し、「有る」ことの有り難みを知りながら少しずつできていきます。
最近できたばかりのウッドデッキ。↑
雪解け水がかかる問題は、なんとかしなくてはならないところ。ひとつずつ解決していく道のりは、なぜ必要なのか、あって当たり前、ではない感覚を、家族で体験する道のりです

今の自分たちは、家を建てる前の自分たちより、「人生は自由だ」と感じています。

小さな家でもその狭さを感じさせない住み心地の良さと、体験を通して育んできた家族の信頼関係。
その二つのおかげなのかもしれません。

kaori

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