はじまりの朝
今日は遂に外壁張りのスタート。
現場に早く来てほしいとオットから頼まれていた。
支度し子どもたちと朝食を取りつつ
週明けのゴミ出しの準備や
床に落ちているものを机の上に集めてから出れるとホッとする。
工事がスタートして4ヶ月が経ち
水筒、ハンカチ、おもちゃなど、姉と弟とで準備してくれるようになった。
・
9時10分に土地に着く。オットは軽トラで先入りして準備している。
我が家は縦張りの押縁(おしぶち)仕上げ。
杉の地板を縦に張っていき、
あとからその材と材の隙間を隠すように目板(めいた)
と呼ばれる細い板を留めていく。
まずは地板を張る作業から。
作業をしていると
板金屋さん、風の森の社長つちやさん、設計士こいけさん、見学の方の訪問がある。
誰かに聞こえると思うと
釘を打つ音もちょっといい音に響かせたい、
とちゃっかり張りきる自分がいた。
元気に楽しく応対。
だけどすぐにお腹は減る。
今日のお昼はカップヌードル。
「からだがあったまる〜」と子どもたちも嬉しそう。
「工事以外のことはできるだけシンプルに!」が
わが家の鉄則になってきて、迷いが減り楽になった。
窓まわりの工程へ
壁に板を打ち付ける作業は
素朴に楽しい。
釘をトンカチで打つのも口にくわえるのも板を運ぶのも
「ザ・大工さん」な感じがするし
目に見えて板が張られていく成果が体験できるので
元気が出る。
セルフビルドやってるな〜という満足感に浸れるひと時。
でも私1人でやれと言われたら無理だなあと思うのは
力仕事だからという側面以上に
こんな風に窓の部分を切り欠いたり、その場その場で
頭を働かせ、判断し、実際に材木をカットしてはめてみる。
これがなかなか勇気も集中力もいる作業だから。
私の仕事は長い材木を抑えているだけ。
(でもそれがあるのとないのでは作業効率も違う、らしい)
出来上がり、ちょっと上の方の隙間があるような?!と思ったら
必要なすき間なのだそう。
窓がある分だけこんな切り欠きの工程が増えるので
窓はひとつだけ大きなものを入れるのがよろしい。と
セルフビルド書籍を出版されている方が書いてらっしゃいました。
でもオットは「作業は一瞬、窓は一生」と
格言めいたことを言う。
我が家は窓が多いのです。
こういった工程が苦にならない方は
思う存分、楽しまれると良いと思う。
(但し、手数が増えるほど、全体の工期に影響するそうです!)
・
しっかり1時間休んで午後もひたすら作業。
3時にはまたまた風の森さんより、ベテラン大工さんお二人が覗いてくださる。
いちようおやすみの、土日にまで風の森の方が気にかけてくださることは
本当に嬉しくありがたい。
(この日は近くの現場でお仕事中だったとのこと)
でもこの頃にはもう笑顔も出ないくらいヘトヘトで、
金木犀の香りを時折吸い込んではもうひと頑張り、とやっていた。
お湯を沸かしてティーバックの紅茶とチョコ。
こんな一息が本当に沁みます。
その後はもう、集中力が戻らず(笑)。
わたしだけ子どもたちと付近を散歩。
戻って最後の板2枚を留め、片付けをして近所の温泉を目指します。
「そぉ のぉ もぉ のぉ あぁ おぉ きぃ こ ろ も を ま と い て ・・・」
ナウシカのおばあちゃんのモノマネをしながら
金色の野ならぬ、金色の田を抜け向かいました。
信頼する友人たちが揃って太鼓判を押してくれる極楽の湯を出て
真っ暗な現場に戻ると、空は満天の星空でした。
今夜は初めて現場に寝泊まりするのです。
明日の工事に備えてサッと食べ、早く眠ります。
静かないい夜でした。